パブ・ロック・ガイド
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当サイトは1970年代ロンドンでパンク発生のきっかけとなった
パブ・ロックを紹介しています。

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ヘッドコーツ

80年代以降にパブ・ロック魂を受け継ぐバンド

売れるのももちろんいいけれど、
売れるために、自分の音楽を変えたくは無い。
それより好きなサウンドで客を楽しませたいんだよねぇ・・・

なんて精神をパブ・ロック魂だとすると、
そんなパブ・ロック魂を異常なまでに徹底したバンドがあります。

ジー・ヘッドコーツ
(THEE HEADCOATS)

日本で大ブレイクしたミッシェル・ガン・エレファントの冠詞「THEE」の
元ネタとなったバンドとして、ちょっぴり有名です。

・・・とは言うものの
実はおいら、ヘッドコーツはベスト盤程度しか持っていなかったので、
土田さんにヘッドコーツを語っていただいています。


良いですよ〜

(以下、土田さまより)

Headcoats良いですよ〜。
上手く表現出来ませんが例えるならYou realy got me+Bo diddley+クラッシュのファースト÷3って感じですかね。
まあ最終的にこの人の背中を押したのはDr.feelgoodだと私は思ってますが。


> [BEAT-NET] ヘッドコーツはやたらアルバムが多いですよね?

ソロ名義の弾き語りとか詞の朗読(笑)みたいなCDさえかわせばハズレは殆どありません。
そう思えるのは私が「ロックンロールの変態」だからだと思うんですけどね。
@に勢いAに勢いB,Cが無くてDに迫力がモットーですから(笑)。
この言葉は日本が誇る最強のガレージバンド、ギターウルフの受け売りなんですが。


> [BEAT-NET] どれかオススメの1枚は?


『Conundrum』
全曲勢い120%なのでベスト盤より好き。

このアルバムにはベスト盤にも入っている曲が2曲あるんですが、
別バージョンで、しかもこっちの方がカッコイイです。

あのGirl from 62のアルバムバージョンはHeadcoatsの中でも1,2を争う位好きな曲です。
あんな徹底的に潔い曲ないですよね。1分半ですよ(笑)

あとは補足として「Conundrum」以外に好きなアルバムは
「In tweed we trust」「Knights of the baskervilles」「Beached earls」「Headcoatitude」あたりです。

逆にオススメできないのは日本盤でも出ている「Headcoats down(ガッカリしやがれ!)」です。
ファーストアルバムなんですが、意外とノリが良くないです。
本当にガッカリしましたよ(笑)

Headcoatsで「W・O・H・A!」ていう全曲ボ・ディドリーのカバー(I can tellも入ってます)という
プリティー・シングス以上に趣味丸出しのアルバムまで出してます(笑)。


> [BEAT-NET] 関連のアルバムもいろいろとありますが

関連物だとHeadcoateesが面白いですよ(ある意味本家よりも)。
演奏はHeadcoatsなんですが、どっかの女(身内らしい)に歌わせてるんですよ。
でもこれが意外とカッコイイんです。

ちなみにHeadcoateesだと私は「Punk girl」が一番好きです。
この中に入っているDont wanna hold your handsっていうビートルズに対する
アンサーソングが最高に良く出来てます!
それ以外の曲も他のアルバムに比べて勢いのある曲が多いので、
極端な話このアルバムだけでも良いかと思います。

他の関連物だと前身の「Milkshakes」はミルクと言うだけあって白っぽいサウンドです。
「スウィンギング・ブルー・ジーンズ」みたいな感じです。
勢いはありますが、ヘッドコーツみたいな黒っぽさや迫力はありません。
でもドイツでのライブ盤は迫力もあります。

もう一人のギターボーカルの趣味なのか、
このバンドのカバーはビートルズの「Star-club」やBBCに影響受けまくりです。
もろに影響を受けてそうなカバー曲が多くて、
しかもスタークラブに音がそっくりなドイツでのライブ盤まで出しています(笑)。

そしてその後のHeadcoatsでの、時代に逆行するかのような強烈なローファイサウンドも
「スタークラブサウンド体験」が大きく影響してるのではないかと私は思ってます。
私もああいう音が大大大好き(逆に最近流行りの高音ばっかり強調した痩せたリマスターサウンドは嫌い)なので、
Headcoats関連のCDは30枚位持ってます。
あのバンドもパブでライブをやってるみたいなのでパブロックという事になるんですかね?

90年代以降とは思えない位ブリティッシュ・ビートの影響を強く感じさせる曲とサウンドですからねえ。
「ロックは腰で聴け!」を辞書で引いたら「ヘッドコーツ」という文字があると思いますよ(笑)

あとギターボーカル作詞作曲のビリー・チャイルディッシュという男についてなんですが、
これがめちゃくちゃカッコイイんですよ!
やってる音楽は変態で歌も常に叫んでる様な人ですが、
普段は物静かで、落ち着いてて、ウィットに富んだギャグも言うみたいな
「英国紳士」を地で行く様な人なんですよ。

10年位前にテレビの音楽チャンネルでミッシェルの特集をやってて、
その中でイギリスのパブでビリーと対談をしたんですが、
私はこれを見てファンになりました。
ミッシェル(特にチバ)もメロメロでしたよ。
あんなにかわいいチバユウスケはあれが最初で最後でした(笑)

ちなみにヘッドコーツのビリーはミッシェルとの対談の時パブで紅茶を飲んでました。
これがまた超似合っててカッコイイんですよ。

ビリー・チャイルディッシュという男

ヘッドコーツのサウンドはパブロックというよりは、
ガレージといったほうがシックリくるとは思いますが、
ビート系が好きな方なら、その精神、勢いはピタっとハマりますので
まったく問題ないっす。


『 CONUNDRUM 』
Amazonの詳細

さらにそのヘッドコーツの中心人物である、
ビリー・チャイルディッシュという男の関連アルバムだけでも
おそらく100枚はあるでしょう。

その才能は音楽だけではなく、詩、版画などもあるとのこと。
なので活動の方もライヴだけではなく、詩の朗読会や展覧会など恐るべし!


60年代のバンド、ダウンライナーズ・セクトと合体して、
ヘッドコート・セクトなんてバンドでアルバムを出してたりもします。
これがまたカッコいーのだ。



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