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大失敗劇「フィルモア・ハイプ」とは
作戦失敗・・・
パブロック界のキーマンであるニック・ロウがプロとしてはじめて在籍したバンド、
ブリンズリー・シュウォーツを話すときに
ついてまわる「フィルモア・ハイプ」。
フィルモア・ハイプというのは、スティッフ・レコード創業者のひとりで、
当時のブリンズリー・シュウォーツのマネージャーだったデイヴ・ロビンソンが企てた、
誇大宣伝による大失敗劇のこと。
それまで地味な活動を行っていたブリンズリー・シュウォーツを、
一気に有名にさせるべくデイヴ・ロビンソンは次の作戦をたてた。
ニューヨークのフィルモアで大々的にアメリカでライヴを行い、
イギリスのジャーナリスト多数をそのライヴに無料で送り込んで、
その記事と評判により一気に人気バンドへと。
さらに高額でレコード会社との契約を得て、
経費を回収してしまおうという大胆なアイデア。
しかし、ジャーナリストを乗せた飛行機にあらゆるトラブルが発生し、
ジャーナリスト達はなんとかギリギリの時間にニューヨークに到着。
やっとのことで、会場に着くも、
肝心のブリンズリー・シュウォーツのライヴがあまりにもパッとせず、
評判というより、酷評となってしまったとか。
でも、なんとかレコード会社の契約を得ることができたのが救い。
その時の失敗劇による費用返済のためのパブでのドサまわりライヴが、
パブ・ロックの先駆者となってしまったという。
今となっては笑い話ですが・・・